墓じまいの相場とは?費用をお得に抑える方法とともに徹底解説!

近年、後継者がいないことやお墓の維持管理の負担から「墓じまい」を検討する人が増えています

しかし、「実際に墓じまいにはいくらかかるのだろう?」と費用面で不安を抱える人も多いです。

この記事では、墓じまいにかかる費用の相場を項目ごとに詳しく解説し、費用を安く抑えるための方法や、金銭面で困難な場合の対策も紹介します。

墓じまいとは?

墓じまいの相場とは?費用をお得に抑える方法とともに徹底解説!

墓じまいとは、現在あるお墓からご遺骨をすべて取り出し、墓石を解体・撤去して墓地を更地に戻し、墓地の管理者へ区画を返還することを指します。

墓じまいを行う主な理由として、以下のとおりです。

  • 後継者不在や高齢化
  • 経済的負担の軽減
  • 遠方にある墓の整理
  • ライフスタイルの変化

日本の法律では、遺骨を勝手に捨てたり放置することは禁じられており、必ず新たな納骨先で供養する必要があるため、墓じまいを完了するには多くの手続きをクリアしなければなりません

墓じまいの相場価格を項目ごとに徹底解説!

墓じまいの相場とは?費用をお得に抑える方法とともに徹底解説!

墓じまいにかかる費用は30〜300万円と幅があり、状況や選択する方法によって大きく変動します。

ここでは、墓じまい費用の内訳を項目ごとに詳しく解説します。

墓石の撤去

墓石の撤去費用は20〜50万円で、以下の要因によって費用が増減します。

  • 墓地の面積・墓石の大きさ:区画の広さや墓石のサイズが大きいほど、解体処分に手間がかかり費用が高くなります
  • 立地条件:墓地が山奥や傾斜地にある、通路が狭く重機が入れない、といった立地条件の場合、機械が使えず人力で作業する部分が増えるため工事費が割高になります
  • 墓石の数・構造:1つの区画に複数の石塔や記念碑が建っている場合、その分解体物が増えて費用も増加します

工事費用の算出方法は業者によって異なり、中には1㎡あたり10〜15万円を目安とするところもあります。

ご遺骨の取り出し

墓じまいでは、墓石を撤去する前にお墓の中からご遺骨を取り出す作業が必要です。

ご遺骨は墓石の下のカロート(納骨室)に納められているため、石材店の作業員や遺骨収集の専門スタッフが慎重に取り出します。

取り出し作業の費用相場は3〜5万円になり、費用には遺骨を取り出して洗浄・乾燥し、新しい骨壺や納骨容器に移し替える作業も含まれる場合も珍しくありません。

運搬

取り出した遺骨は、新しい納骨先へ移すまで大切に保管・運搬しなければなりません。

ご遺骨の運搬費用は、新たな納骨先が遠方か近隣かによって異なります。

相場価格は1柱あたり2〜3万円が目安ですが、長距離の移動や離島への移送など特殊な場合は追加費用が発生することもあります。

閉眼供養のお布施

閉眼供養(へいがんくよう)とは、お墓や墓石に宿っているご先祖様の魂を抜き、お墓をただの石に戻すための供養です。

閉眼供養はお寺の住職など僧侶にお願いして執り行ってもらうのが一般的で、その際にお礼としてお布施を包みます。

閉眼供養のお布施の相場は3〜5万円です。

地域によっては「偶数は縁起が悪い」とされることから、包む金額を5万円など奇数の数字にするケースも珍しくありません。

離檀料

離檀料とは、お墓が寺院にある場合、檀家を離れる際にこれまでお世話になった寺院に対して、感謝の意を込めて渡すお礼の費用です。

離檀料の相場は地域や寺院によって様々ですが、一般的には無料の場合も含めて数万円〜20万円といわれます。

「いくら包むべき」という明確な決まりはなく、お寺から具体的な金額を提示されることも基本的にはありません。

もし離檀料について不安がある場合は、墓じまいを決める前に住職に相談するとよいでしょう。

行政手続き料金

墓じまいでは、現在の墓地から遺骨を移す許可を得るため、「改葬許可証」を役所から交付してもらわなければなりません。

改葬許可証の取得には、以下の書類を準備して提出します。

  • 埋葬証明書:現在のお墓の管理者(寺院や霊園管理事務所)に発行してもらう書類
  • 受入証明書:新しい納骨先の管理者に発行してもらう書類
  • 改葬許可申請書:市区町村役場に提出する申請書

上記の書類には書類発行手数料が発生し、費用は自治体や霊園によって異なりますが、いずれも1通あたり数百円〜数千円になります。

新しい納骨先の料金

墓じまいで取り出したご遺骨は、必ずどこか新しい場所で供養する必要があります。

新しい納骨先にかかる費用は、選ぶ供養方法によって大きく異なります

供養先ごとの相場価格は以下のとおりです。

種類 概要 相場価格
永代供養墓 寺院や霊園が管理する合同のお墓に遺骨を合祀して供養するお墓 5~30万円
納骨堂 屋内施設に遺骨を安置するp墓 10~100万円
樹木葬 墓石の代わりに樹木や花を墓標とする自然志向のお墓 20~80万円
散骨(海洋散骨など) 遺骨を粉状にして海や山に撒く供養方法 数万円~20万円
手元供養 遺骨を手元で保管・供養する方法 数千円~数万円

墓じまい専門業者に依頼する相場価格とは?

墓じまいの相場とは?費用をお得に抑える方法とともに徹底解説!

墓じまいの専門業者に依頼すると、相談から見積もり、石材店や僧侶との手配、新しい供養先の紹介までトータルでサポートしてもらえます。

業者が提供するサービス内容にもよりますが、専門業者に依頼した場合の費用相場は15〜30万円です。

専門業者への依頼料の中には、先述の石材店への工事費や書類取得代行の手数料などが含まれています。

ただし、新しい納骨先の永代供養料やお布施代などは含まれないケースが一般的なので注意しましょう。

墓じまいの費用が払えない際の対策とは?

墓じまいの相場とは?費用をお得に抑える方法とともに徹底解説!

墓じまいにはまとまった費用が必要になるため、「やりたいけれど金銭的にとても払えない…」と悩む人もいるでしょう。

費用を準備できないからといって墓じまいを放置してしまうと、無縁墓として墓地管理者から強制撤去され、さらに撤去費用を後から請求される恐れもあります。

強制撤去されないためにも、ここでは墓じまい費用が払えない際の対策を解説します。

親族に協力してもらう

墓じまいの費用は必ずしも一人で負担しなければならないものではありません。

墓じまいの負担が大きいと感じたら、まずは家族や親族に現状を正直に話してみましょう

実際、墓じまい費用が高額になるケースでは、墓の継承者一人ではなく兄弟や親戚同士で協力し合って費用を出し合うことも珍しくありません。

それぞれの経済状況もあるため簡単ではないかもしれませんが、話し合いによって理解と協力が得られれば、一人で抱え込まずに済みます。

ただし、お金の話はデリケートなので、トラブルにならないよう丁寧に説明し合うことが大切です。

住職に相談する

お墓が寺院墓地にある場合で費用に困っているなら、寺院の住職に率直に相談してみるのも有効です。

お寺側も檀家が経済的に大変な状況にあることを知れば、何らかの配慮をしてくれる可能性があります。

寺院も人と人との繋がりですので、誠実に相談すれば全く取り合ってもらえないということは少ないでしょう。

また、相談することで、「墓じまいではなく永代供養に切り替えてはどうか」など、費用以外の解決策を提案をしてくれる可能性もあります。

ただし、檀家を減らしたくない一心で離檀に反対されることもゼロではないため、反対された場合は無理に話を進めず、親族含め改めて方針を検討してみましょう。

メモリアルローンを活用する

どうしても一時にまとまったお金を用意できない場合、ローンを利用して費用を工面する方法もあります。

「メモリアルローン」は、銀行や信用金庫などが提供するローンの一種で、お墓の建立費用や葬儀代、墓じまい費用などに特化した融資です。

多目的ローンやカードローンと比べて金利が低めに設定されていることが多く、審査も比較的スピーディーなため、墓じまいでも問題なく活用できる傾向があります。

ただし、借りれば返済義務が発生するため、毎月の返済額が無理のない範囲かどうか、利用前によく検討することが大切です。

墓じまいの料金を抑える方法4選

墓じまいの相場とは?費用をお得に抑える方法とともに徹底解説!

ここまで墓じまいにかかる費用の内訳を見てきましたが、できることならなるべく費用を抑えて墓じまいをしたいものです。

ここでは、墓じまい費用の負担を軽減するための工夫やポイントを4つ解説します。

ちょっとした工夫で数万〜数十万円の節約につながる場合もありますので、ぜひ実践を検討してみてください。

変更先の供養方法を工夫する

変更先の供養方法によって費用は大きく変わるため、墓じまい後の供養スタイルを工夫することで墓じまいの費用を大幅に抑えられます

取り出した遺骨を改めて立派なお墓(一般墓)に納め直そうとすると、墓地代や墓石代で100万円以上かかることも珍しくありませんが、合祀型の永代供養墓にお願いすれば、一霊位あたり数万円から利用できます。

ただし、新しい供養先として何を選ぶかを検討する際、費用だけでなく、管理する上でのメリット・デメリットも考慮しましょう

家族と相談しつつ、「永代供養墓にすれば後の管理費も不要で子孫に負担を残さない」といった利点も踏まえて判断すると良いでしょう。

相見積もりをとる

墓じまいに限らず大きな出費が絡む場合は、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」することが鉄則です。

墓石の撤去費用や業者の代行費用などは、業者ごとに価格設定が異なります。

そのため、一社だけの見積もりで即決してしまうと、相場より高い料金を提示されていても気づかない恐れがあります

相場価格を把握するためにも、必ず2〜3社以上の見積もりを比較検討するように心がけましょう。

ただし、相見積もりを取る際は、正確な相場を把握するためにも、各社に同じ条件で依頼しましょう

補助金を活用する

自治体によっては、墓じまいに対する補助金制度を設けている場合があります。

補助内容は自治体によって様々ですが、よくある補助金制度は以下のとおりです。

  • 墓石撤去・処分、更地工事費用の一部を助成金として支給する制度
  • 市営の合葬墓(合同墓)を利用する際の費用を減額もしくは無料にする優遇措置
  • これまで支払っていた墓地使用料の一部を返還してもらえる制度

補助金制度は役所のホームページに掲載されていることもありますし、直接問い合わせれば教えてくれます。

墓じまいを予定している墓地が公営の場合は特に、一度管理事務所や自治体窓口に問い合わせてみましょう。

代行する範囲を限定する

費用を抑えるためには、「お金で解決できる部分」と「自分たちで対応できる部分」を切り分けて、代行業者に任せる範囲を最小限にすることも大切です。

例えば、改葬許可証の取得などの行政手続きは、行政書士に頼むと数万円の代行料がかかりますが、自分で市役所や管理事務所を回れば数千円で済みます。

一括で任せるのが楽ではありますが、費用とのバランスを考えて取捨選択しましょう。

ただし、自分で行う部分については、失礼のないように対応したり、書類不備がないようしっかり確認することが必要です。

途中まで自分でやって「やっぱりできない」となると二度手間・二重払いになりかねません。

自分の手に負える範囲を見定めて節約に取り組むと良いでしょう。

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まとめ

墓じまいの相場とは?費用をお得に抑える方法とともに徹底解説!

この記事では、墓じまいの費用相場と節約のポイントについて、詳しく解説してきました。

墓じまいには、墓石の撤去費用や閉眼供養のお布施、新しい納骨先の準備費用など様々な項目があり、総額はケースによって数十万円から数百万円と大きな幅があります。

ご先祖のあり方にも関わる大切なことなので、事前に家族・親族とじっくり話し合い、費用と供養方法のバランスを考慮して方針を決めるように心がけましょう。

また、墓じまいについて不安がある人は、墓じまいの専門知識と経験を豊富に有している、専門業者に相談してみてはいかがでしょうか

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