仏壇じまいは専門的な知識が必要であり、誤った手順で進めてしまうと親族や菩提寺とのトラブルに発展することも珍しくありません。
仏壇じまいを依頼する方法は複数ありますが、初めての仏壇じまいで勝手がよくわからないと悩んでいる人は、専門業者に依頼することをおすすめします。
本記事では、仏壇じまいをスムーズに進めるために知っておきたい、業者選びのコツやおすすめ業者を解説します。
仏壇じまいとは
「仏壇じまい」は、家庭にある仏壇を手放す際に行う儀式や手続きを指します。
仏壇は故人の供養に関わる重要な仏具であるため、単に「処分する」だけでなく、先祖の魂を丁寧に送り出すことが重要です。
特に近年は、住宅事情の変化や引越し、後継者不在などを理由に仏壇を手放す家庭が増えているため、「仏壇じまい」が注目されています。
おすすめ仏壇じまい業者10選
ここでは、安心して仏壇じまいできる業者を10社紹介します。
それぞれの業者によって強みや対応エリアが異なるため、自分のニーズやエリアに合った業者を選ぶように心がけましょう。
わたしたちの墓じまい
「わたしたちの墓じまい」は、墓じまいだけでなく仏壇や神棚の撤去もセットで対応してくれる業者です。
特に仏壇の処分については、サイズを問わず最大でも税込13.2万円の上限が設けられており、安心の料金体系が魅力です。
行政手続きの代行や離檀交渉にも精通しており、宗教者との直接やり取りを避けたい方にも最適なサポートが受けられます。
全国どこからでも相談できる体制が整っているので、どのエリアの人でも安心して活用できる業者だといえるでしょう。
仏壇供養の一休堂
「仏壇供養の一休堂」は、仏壇処分や供養に関するすべての工程を丁寧に対応してくれる専門業者です。
特に注目すべきは「現地無料見積り」の制度であり、仏壇のサイズや状況に応じて専門スタッフが訪問し、その場で詳細を確認しながら見積りを提示してくれるため、電話だけでは伝わりにくい情報の食い違いによる追加料金のリスクを回避できます。
仏壇処分が初めての方でも不安なく依頼できる、安心のサービスだといえるでしょう。
涙そうそう
「涙そうそう(終楽)」が提供する仏壇じまいは、仏壇の魂抜き(閉眼供養)、仏壇本体の処分、お焚き上げまでを一括して対応してくれるワンストップサービスです。
従来であれば、僧侶手配・処分業者・仏具の供養などを別々に手配する必要がありましたが、涙そうそうに依頼すれば全てをまとめて依頼可能です。
僧侶派遣は33,000円(税込)、仏壇処分は高さ1.2mまでで25,300円(税込)〜と、他社と比較してもリーズナブルなため、コストパフォーマンスと手間を重視したい人におすすめです。
クマダ
仏壇・仏具の製造や修理で69年の歴史を持つ「クマダ」では、仏壇のサイズを入力するだけで料金がすぐにわかる自動見積もりシステムを採用しています。
価格には引き取り費、運送費、作業費、ご供養代がすべて含まれており、事前に明確な料金が把握できるため、安心して依頼できます。
全国一律料金(一部地域を除く)で対応しており、料金の不透明さが気になる方にもおすすめのサービスです。
お仏壇のはせがわ
「お仏壇のはせがわ」は、全国に店舗を展開し、年間で1万基以上のお仏壇を供養・処分している業界屈指の大手業者です。
店舗またはオンラインから申し込みができ、供養は僧侶による読経付きで実施してくれます。
ご供養後は丁寧に分別・解体し、環境に配慮した廃棄・再利用をしてくれるため、環境にも優しい点は他社ではなかなか真似できないポイントだといえるでしょう。
供養証明書も発行可能で、形式的にも精神的にも安心できるサービスです。
おぶつだんの里
「おぶつだんの里」では、仏壇のサイズや供養内容に応じた明確な価格設定がされており、仏壇の処分が初めての方でも安心して利用できる体制が整っています。
三辺の合計が〜200cmまでの仏壇処分なら18,000円(税別)〜で依頼でき、供養証明書の発行まで含め一括対応してくれます。
さらに、ご本尊や位牌のみを送付しての供養サービスも対応しており、多様なニーズに応える柔軟性も兼ね備えた業者だといえるでしょう。
すぐ片付け隊
「すぐ片付け隊」は、仏壇や位牌の供養・処分にも対応した遺品整理の専門業者です。
遺品整理士の資格を持つスタッフが対応し、故人への敬意を持って供養・お焚き上げを実施してくれます。
仏壇や仏具に限らず、遺影や故人が愛用していた日用品まで、少量から大量の供養物にも柔軟に対応してくれるので、仏壇以外の遺品も一緒に依頼したい人におすすめです。
また、必要に応じて司法書士の紹介や相続不動産の相談まで対応可能など、幅広いサービスを展開しています。
浜屋
関西エリアを中心に37店舗を展開する「浜屋」では、仏壇の移動から処分までをワンストップで対応しています。
仏壇の設置場所変更に伴う移動は、25km圏内で30,000円からと明確な価格設定であるため、事前にどのくらいの費用がかかるかわかりやすいです。
仏事コーディネーターが常駐しているので、宗派や供養の流れも含めた丁寧なアドバイスが受けられます。
また、仏壇購入者向けには処分料が半額になる特典があるため、買い替えを検討する方におすすめです。
パワーセラー
「パワーセラー」は、仏壇や位牌などの供養対象品も丁寧に対応しながら、再利用可能な品はフィリピンなどの途上国へ輸出する独自のリユース体制を整えています。
不用品として処分するだけでなく、再利用を通じた社会貢献を実現しているため、処分コストを抑えつつ、仏壇じまいの負担を軽減できる仕組みが構築されています。
遺品整理士の資格を持つスタッフが、丁寧に仕分けと供養を実施してくれるので、品質も安心できるでしょう。
Brainz
「Brainz(ブレインズ)」は、東京都・埼玉・千葉エリアに対応する不用品回収業者で、仏壇の処分にも柔軟に対応しています。
仏壇処分の取り扱いが限られている中で、Brainzは丁寧な対応と迅速な作業で多くの実績を積んでいます。
顧客からも「依頼できてよかった」との高評価が寄せられており、小型から大型の仏壇までしっかりと対応してくれる安心感があります。
仏壇じまいを業者に依頼する相場費用とは
業者による仏壇じまいは、単に仏壇を処分するだけでなく、閉眼供養することも含まれている場合が多いため、依頼する範囲によって費用が異なる傾向があります。
サービスごとに分けた、仏壇じまい業者の相場費用は以下のとおりです。
- 閉眼供養するためのお坊さん手配料金:20,000~35,000円
- 仏壇内部品の処分費用:1点につき1,000~3,000円
- 仏壇処分の費用:10,000~30,000円
なお、専門業者に全て仏壇じまいの手順を任せて依頼する場合、20,000〜50,000円が相場価格になるでしょう。
業者以外に仏壇を処分する方法とは
業者に依頼する以外にも、仏壇を処分する方法は複数あります。
ここでは、業者以外に仏壇を処分する方法を2つ解説します。
費用を安く抑えたい人や、お寺との付き合いを大切にしたい人は以下の処分方法を検討してみてはいかがでしょうか。
菩提寺に依頼する
仏壇を処分する方法の一つに「菩提寺に依頼する」があります。
先祖代々の供養を担ってきたお寺に依頼することで、閉眼供養を含めて丁寧に対応してもらえる点が安心です。
宗派の作法に則った供養をしてくれるため、信仰的にも納得のいく仏壇じまいが可能です。
また、菩提寺によっては仏壇の引き取りや供養後の処分まで一貫して任せられる場合もあるため、事前に相談してみることをおすすめします。
粗大ごみに出す
仏壇を業者に依頼せずに処分する方法として「粗大ごみに出す」方法もあります。
多くの自治体では、粗大ごみとして回収してもらえるため、費用を抑えたい人は活用も視野に入れましょう。
ただし、仏壇は信仰の対象であるため、事前に僧侶による閉眼供養をしてから出すのが望ましいです。
金属やガラスなどの素材が使われている場合は、分別の必要があるため、分別のルールも良く確認してから利用するかどうか検討しましょう。
仏壇じまいの流れとは
仏壇じまいは単なる遺品整理とは異なり、適切な手順や対応で処分を進めなければなりません。
適切な流れを知らずに処分を進めてしまうと、親族とのトラブルにつながるため注意が必要です。
ここでは、仏壇じまいの流れを手順ごとに解説します。
初めて仏壇じまいをしようと考えている人は、事前に流れを確認しておき、スムーズに進められるように準備してみてはいかがでしょうか。
親族に連絡する
仏壇じまいする前に、まずは親族への連絡と相談が必要です。
仏壇は家族の信仰や歴史に関わる大切な存在であるため、勝手に処分するとトラブルになる可能性があります。
関係者と日程や手順、供養の方法などを共有し、納得のうえで進めることが重要です。
閉眼供養を実施する
仏壇を処分する前には、必ず「閉眼供養」を実施します。
「閉眼供養(へいがんくよう)」は、仏壇・位牌・ご本尊などに宿っている「魂」を抜くための儀式です。
仏壇や位牌には、ご先祖の霊や仏様の魂が宿っていると考えられており、勝手に処分や移動をしてしまうのは「魂を軽んじる行為」とされ、避けるべきことだといわれています。
宗派によって形式が異なるため、菩提寺や信仰する宗派の僧侶に相談することが大切です。
仏壇の整理
閉眼供養が済んだら、仏壇の中を整理します。
お位牌・仏具・遺影などを丁寧に取り出し、必要に応じて保管・供養・処分の判断をします。
仏具や思い出の品には気持ちがこもっていることが多いため、家族で確認しながら慎重に扱いましょう。
また、仏壇の中には土地の権利書や通帳・印鑑などの大事な書類が入っていることもあるので、見落としがないように整理することを心がけましょう。
位牌や仏壇を処分する
仏壇や位牌の処分方法には、専門業者への依頼、寺院での引き取り、自治体への相談などがあります。
不燃ごみとして処分するのではなく、供養したうえで丁寧に対応するのが一般的です。
仏壇供養専門業者を利用すると、回収・処分・証明書発行まで一括対応してくれるケースもあります。
仏壇じまい業者を選ぶ3つのポイント
仏壇じまい業者の中には、専門知識がないにもかかわらずサービスを展開している悪徳業者もあります。
そのため、安心して仏壇じまいをするためには、信頼できる専門業者を見極めなければなりません。
ここでは、信頼できる仏壇じまい業者を見つけるために意識したい、3つのポイントを解説します。
実績が豊富か確認する
仏壇じまいは宗教的な配慮が必要な繊細な作業のため、実績が豊富な業者を選ぶことが重要です。
経験が多い業者ほど供養や処分の手順に慣れており、トラブルなく丁寧に対応してくれる可能性が高まります。
公式ホームページで実績を確認するだけでなく、口コミサイトでチェックすると顧客目線の情報を得やすいのでおすすめです。
対応エリアを確認する
業者によって対応できる地域が限られているため、自宅が対応エリア内か事前に確認することが重要です。
対応外の場合は追加料金が発生したり、サービスを受けられない可能性もあるため、地方や離島は要注意です。
閉眼供養などを実施してくれるか確認する
仏壇を処分する前には閉眼供養が必要です。
業者によっては僧侶の手配や供養の実施を代行してくれるため、事前に対応可能か確認しましょう。
供養を含めて任せられる業者なら、宗教的な不安も少なく安心して依頼できます。
【まとめ】安心して仏壇じまいを依頼したい人は「わたしたちの墓じまい」がおすすめ
本記事では、仏壇じまいをスムーズに進めるために知っておきたい、業者選びのコツやおすすめ業者を解説しました。
仏壇じまいをスムーズに進めるためには、専門的な知識を持つ業者の協力が必要不可欠です。
もし、信頼できる仏壇じまい業者を探している人がいましたら、豊富な実績を持つ「わたしたちの墓じまい」に相談してみてはいかがでしょうか。