【お寺と揉めないために】墓じまいのトラブル事例を一挙紹介

近年、お墓の維持や管理の問題が顕在化してきており、墓じまいが注目され始めています

墓じまいをすれば、お墓に関する負担を軽減できるため、改葬件数は、年々増加の一途をたどっています。

しかし、墓じまいは宗教的・行政的な内容を多く含むため、トラブルが起こってしまうことも珍しくありません。

この記事では、墓じまいで起こるトラブルや、トラブルを未然に防ぐ方法などを解説します。

墓じまいとは

【お寺と揉めないために】墓じまいのトラブル事例を一挙紹介

墓じまいとは、現在あるお墓を撤去・解体して、墓所を更地の状態に戻し、墓地所有者に土地を返還することを指す言葉です。

また、その際に取り出した遺骨は、供養し直して、新しい安置場所に移す必要があります。

【お寺関連をピックアップ】墓じまいのトラブルとは

【お寺と揉めないために】墓じまいのトラブル事例を一挙紹介

墓じまいをするには、現在あるお墓のある場所の墓地管理者から「埋蔵証明書」を発行してもらう必要があります。

しかし、この埋蔵証明書の発行をめぐって、お寺側とトラブルになってしまうケースが多々あります。

ただし、このトラブルの原因は、お寺側にだけあるとは限らず、お互いの意思疎通ができていなかったことに起因することが多いです。

ここでは、お寺に関する墓じまいのトラブルの事例について紹介します。

高額な離檀料金を請求された

離檀とは、菩提寺から檀家が離れることを指す言葉で、今あるお墓がお寺にある場合、墓じまいの際は離檀を行わなければなりません。

離檀するときには、今までの感謝を包んだ「離檀料」を支払うのが一般的です。
しかし、この離檀料について、お寺側から不当な高額請求をされてしまうケースがあります。

高額請求をされる主な原因は、お寺側に相談なく勝手に墓じまいを進めてしまい、お寺側が腹を立ててしまったといった理由が多いです。

なので、このようなトラブルを防ぐためにも、墓じまいを考えている方は、まず墓じまいをしたい理由や事情を、今までの感謝とともに、住職の方に伝えるようにしましょう。

また、どうしても個人で解決できないほどに関係がこじれてしまった場合は、離檀交渉実績のある業者か、行政書士の方などに相談しましょう。

工事を拒否された

トラブルの中には、お墓を解体する当日になって、境内への立ち入りを拒絶されてしまうケースもあります。

これは、お寺側に何の相談もせずに、石材店と契約をして、墓じまいを進めようとしたときに起こります。

お寺側が立ち入りを拒絶する理由は、以下の3つが挙げられます。

  • 当日まで、寺院内に職人や重機が出入りする許可を取っていなかった。
  • 閉眼供養を行うことなく、墓じまいの工事をしようとした。
  • 埋蔵証明書を発行してもらうことなく、工事を進めようとした。

墓じまいの工事は、重機を使うような大掛かりな作業になります。

なので、墓じまいの工事をする際は、必ず事前に住職の方に知らせておきましょう

また、墓じまいの際は、必ず改葬許可手続きを行う必要があり、改葬手続きには、改葬元の管理者の署名と捺印が入った埋蔵証明書が不可欠です。

改葬許可手続きは法律に触れる内容なので、墓じまいを進める際は、改葬元の墓地管理者に相談するようにしましょう。

魂抜きをせずに墓じまいしたらトラブルに発展した

お墓の解体工事を行う際は、直前に「閉眼供養」という法事を行うのが一般的です。

閉眼供養とは、お墓から仏の魂を抜く法事のことであり、事前に住職の方に依頼して執り行います。

魂抜きは、いわばお墓に込められた想いや念を取り払う儀式であり、親族や住職にとってはとても大切なことです。

魂抜きを行わずに墓じまいを進めると、親族や住職の方から非難されてしまい、また、そもそも魂抜きをしないと墓じまいの工事をしないという石材店も多いです。

正体不明の遺骨が出てきた

遺骨を取り出した際に、先祖代々で継いできたお墓などでは、正体不明の遺骨が出てくることがあります。

ご自身で把握していない遺骨が出てきたときは、まずは火葬された焼骨であるかを確認して、確認が取れた後は、新たに埋葬し直しましょう

また、身元不明の遺骨の処理は、個人で行おうとはせず、地方自治体や石材店に相談しながら進めるようにしましょう。

指定の業者しか使用できない

お墓が民間霊園や寺院内にある場合、墓地管理者と石材店が提携していることがあります。

墓じまいの依頼をする際は、複数の石材店から相当見積もりをとるのが一般的です。

しかし、指定の石材店がある場合は、業者選択の自由はないため、提示された条件を飲むしかありません

また、複数の石材店と提携しているような墓所もあるため、そのような場合は、提示された業者内で内容を比較・検討するようにしましょう。

未納管理費等を遡って請求された

お寺側への未納管理費がある場合、お墓じまいの相談をした際に、過去の未納管理費を遡って請求されたという事例があります。

未納管理費の支払いに関しては、5年より前の未納分は払う必要はありません

しかし、円滑に墓じまいを進めるためにも、請求された管理費については、支払うことも視野に入れておきましょう。

お寺以外の墓じまいトラブルとは

【お寺と揉めないために】墓じまいのトラブル事例を一挙紹介

墓じまいのトラブルは、お寺以外でも起こりえます

たとえば、親族間や代行業者間といったところにもトラブルが起こる可能性があるので、事前にどんなトラブルがあるのかを把握しておきましょう。

【親族間】親戚と意見が食い違った

親族間でのトラブルがよくあるのが、墓じまいのスタンスや考えて方に食い違いがあり、それがトラブルに発展してしまうケースです。

お墓の管理は、祭祀継承者であれば自由に行えます。

しかし、親戚や関係者に一切の相談なくお墓をたたんでしまうと、関係性が大きく悪化してしまうかもしれません

お墓は故人の想いが詰まった大切なものです。

なので、墓じまいをする際は、他の親族にきちんと話を通しておいた方がよいです。

【親族間】代行の費用を誰が持つか口論になった

墓じまいの相場は、約30〜300万円ほどと言われています。

墓石の撤去・解体や行政手続き、改葬先でかかる費用など、墓じまいでは多くのお金が必要になります。

親戚が負担してくれるものと思って墓じまいを進めた結果、支払いを断られてしまうといったケースや、そもそも費用が原因で墓じまいを反対されるケースもあります。

【代行業者】多額の追加料金を請求された

墓じまいの費用は、決まった値付けがなされていないので、石材店の裁量で値段が変わってしまいます。

そのため、依頼する石材店によっては、相場よりも高額な請求をされてしまうかもしれません。

石材店に依頼をする際は、必ず複数社から見積もりをとって、比較・検討するようにしましょう

また、見積もりにはなかった不明瞭な費用を請求された場合は、国民生活センターなどに相談しましょう。

【代行業者】ずさんな工事があった

相場よりも安すぎる石材店は、工事内容がずさんである可能性があります

解体した墓石を不当投棄する、墓石を地中に埋めてしまうといった、非常識な工事事例も実際に報告されています。

なので、石材店を選ぶ際は、信用に足る企業かを、ネットの口コミなどで調べるようにしましょう

【お寺や親族などと揉めないためにも】墓じまいトラブルを防ぐには

【お寺と揉めないために】墓じまいのトラブル事例を一挙紹介

墓じまいは、宗教的な内容を含むため、さまざまな場所でトラブルに発展する危険を秘めています

ここでは、トラブルを前もって避けるための方法について解説します。

スケジュールに余裕を持たせる

お墓の継承者だからといって、独断で墓じまいを進めると、トラブルに発展してしまう可能性があります。

墓じまいを行う際は、親族や関係者に対して、墓じまいを検討している旨を相談するようにしましょう。

周囲の理解は、円滑に墓じまいを進めるために不可欠です。

判断にも時間がかかることなので、相談は時間的余裕をもって行うことをおすすめします。

事前にコミュニケーションをとっておく

お寺や親族、代行業者とのコミュニケーションを密にすることで、トラブルを未然に防げます

交渉がこじれてしまうほとんどの理由は、コミュニケーション不足にあります。

墓じまいをする際は、事前に住職の方にきちんと感謝を伝えて、親族の方にきちんとお墓の問題を相談し、代行業者にきちんと自身の要望を伝えるようにすれば、交渉にまつわる問題の多くを解消できるでしょう。

複数の業者に見積りをとっておく

墓じまい代行業者に依頼をするときは、必ず複数社から見積もりをとるようにしましょう。

料金やサービスの内容を比べることで、自分のニーズに合った、理想の業者を探すことができます。

また、副次的な効果として、悪徳業者による介入や不当な高額請求を防げます

実績豊富な業者に依頼する

実績豊富な業者を頼るのも、トラブルを防ぐためには有効です。

実績のある業者は、どこでトラブルが起きやすいかを把握しているため、事前にトラブルを避けるためのアドバイスを受けられます

また、仮にトラブルに発展してしまっても、業者の取り扱うサービスによっては、解消に向けて手伝ってもらえることもあります。

大きなトラブルになる前に弁護士など専門家に相談する

親族や寺院で起こるトラブルの原因のほとんどが、お互いの認識の食い違いで起こります。

しかし、高額な離檀料を請求されるといった、自身に非がなくてもトラブルになってしまうケースも中にはあります。

そのような事態に巻き込まれた際は、国民生活センターや弁護士といった、専門家に相談するようにしましょう

大まかな墓じまいの流れを把握しておく

墓じまいの流れを大まかに理解することで、トラブルを防止できます

墓じまいには幾つかのプロセスがあり、その一連の流れをきちんと理解することで、交渉事や行政書類の用意といったことをスムーズに進められます。

トラブル事例を事前に把握する

どんなトラブルが起こるかを把握しておけば、先んじてトラブルを避けることができます。

トラブルが起こる部分はおおよそ決まっているので、原因や対策をきちんと理解しておくと、問題を起こすことなく墓じまいを終えられます

「わたしたちの墓じまい」ならお寺のトラブルにも備えられます

神奈川エリアでおすすめの墓じまい代行業者を一挙に紹介!

この記事では、実際にあったトラブルの事例や、トラブルを防ぐ方法について解説しました。

お墓じまいにおけるトラブルの多くは、お寺や親族の方との、意見やスタンスの食い違いに起因します。

これらは、自身の状況を説明したうえで、誠意ある対応をすれば、トラブルを避けられる場合がほとんどです。

また、行政的な内容を含んだトラブルが起こった際は、自分で解決しようとはせず、専門の業者や行政書士の方などに相談するようにしましょう。

トラブルに巻き込まれるのが不安な方は「わたしたちの墓じまい」に相談するのがおすすめです。

わたしたちの墓じまいは、創業実績18年をほこる、実績豊富な墓じまい業者です。

実績豊富なため、トラブルを前もって避けることができるほか、取り扱っているサービスの数が多いため、いざトラブルが起きてしまっても、柔軟に対応してもらえます。

墓じまいのトラブルが不安な方は、わたしたちの墓じまいに依頼すると安心です。

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